渡辺オーナー、“流血”覚悟の球界改革私案を明かす(サンケイスポーツ)

巨人・渡辺恒雄オーナー(78)=読売新聞グループ本社会長=が21日夜、何も決まらなかった昼の実行委員会に取って代わる形で、球界再編問題に関し具体的な改革私案を初めてぶち上げた。近鉄オリックス両球団合併後の選手の処遇について、新球団のプロテクト選手数を5−28人が妥当とし、選手の年俸に制限を加える大ナタ案も披露。7月7日のオーナー会議後、9月上旬にも緊急オーナー会議を招集し、巨人自らが血を流す覚悟で問題解決にあたる。

 まるで進展のない実行委員会に業を煮やしたかのように、巨人・渡辺オーナーが仰天私案を披露した。都内のホテルで開かれた中曽根元首相の出版記念パーティーに出席後、詰めかける報道陣に対して、またしても熱弁を振るった。

 「年俸の高い選手が多すぎる。サラリーキャップ(選手の年俸総額の制限)じゃないが、年俸制限をしないといけない。オレは自由競争論者だけどな。それだけでは、やっていけない。巨人も犠牲を負わないと…」

 これまで選手年俸の高騰に拍車をかけてきた金満・巨人の補強戦略。それを180度転換させてでも、球界全体を救わなければならない。私案を熱く語る渡辺オーナーの姿には、揺るがぬ決意が表れていた。

 近鉄オリックス合併処理で、渡辺オーナーが最も危ぐしていたのは選手の処遇。「選手全員を救済するのがオレの考え」に基づいて出した結論が、この私案だった。

 まず、合併後の新球団のプロテクト選手について「最大で一軍(登録数の)28人、最少で5人。エースとホームランバッターがいれば、あとはどうでもいい」と初めて具体数を提示した。

 そして、球界全体で最も経営を圧迫する選手年俸にも言及。

 「(減俸制限幅の)25%や30%という数字を、例えば50にするとか、逆に(年俸を)上げるのも50%にするとか制限しないと…。巨人は金持ちだから良い選手を集めると言われるが、巨人もある程度、犠牲を負わないといけない」

 球団も選手も自ら血を流し、球界の再建に取り組む。FA選手やドラフト有望株を一本釣りしてきた過去を清算。選手年俸総額で断トツの巨人が率先垂範して、『球界バブル』の改革に乗り出す姿勢を示したのだ。

 さらに「最低年俸保障(440万円)があるから身動きがとれない。もっと安い選手を作ればいい。そうすれば社会人(野球)のリストラも救済できる」と、負担軽減による選手枠の拡大、撤廃も提言した。

 この日の実行委員会では合併の正式承認も見送られるなど、再編に向けた動きは鈍い。渡辺オーナーは7月7日のオーナー会議後、「9月はじめに緊急のオーナー会議を招集する。そこまでで決めなければ全部(合併、球界再編)来年送りだ」と明言。自らデッドラインを設定、オーナー会議議長として強い決意で改革に取り組む覚悟だ。

 ただ、年俸制限などは合併問題以上に、巨人を含めた選手会から強い反発を招くことは避けられない。またしても渡辺オーナーから発せられた球界の大きなうねり。再編問題は、新たな局面へと突入する。
いや、マジでこの人球界から手を引いてくれないかな?
ホント、これ以上日本プロ野球嫌いにさせないでくれよ_| ̄|○
大人しく横綱審議委員会辺りで強弁を振るっていて下さい。